もうすぐハロウィン、ハロウィンといえばスリラー。
今月のテーマはスリラーです。

イベント「スリラーへの思い」はこちら↓
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僕がマイケルファンになったきっかけはスリラーです。
その頃僕は高校生でした。

スリラーがリリースされた80年代前半は歌番組がテレビ放送の中核にあって、たのきんトリオや聖子ちゃん、明菜ちゃんなどアイドル全盛。田中康夫さんの著書「なんとなく、クリスタル」のヒットが火付け役になって、ブランドブーム、女子大生ブームが起こりました。
映画はスピルバーグ全盛、ETが大ヒット、フラッシュダンスをきっかけにブレイクダンスが流行りはじめました。

こうした時代の中に洋楽ブームがあり、ビルボードヒットを紹介するベストヒットUSAが始まりました。

マイケルは、「今夜はドントストップ」と「オフ・ザ・ウォール」でスズキLOVEのコマーシャルに登場しお茶の間に話題を提供していました。当時50ccのスクーター大流行で、キム・カーンズの「ベティ・デイヴィスの瞳」、ABCの「ルック・オブ・ラブ」など、挿入される楽曲はすべてベストヒットUSAで紹介されるような洋楽でした。

こんな中で、僕も洋楽を聴くようになりました。
ローリング・ストーンズ、クイーン、ビリー・ジョエル、スティービー・ワンダー、プリンス、リック・スプリングフィールド、ヒューイ・ルイス&ニュース、TOTO、シカゴ、フォリナー、ポリス、ヴァン・ヘイレン、スティクス、エア・サプライ、デュラン・デュラン、ワム!・・・百花繚乱の華やかなりし80年代初頭の音楽シーンでした。
僕はレコードレンタル友&愛で洋楽のレコードをたくさん借りてカセットテープにダビングして聴いていました。

83年の初めくらいにアルバム「スリラー」もそんな一枚に入りました。

その頃ベストヒットUSAで、マイケルは、毎週何らかの曲でチャートインしたり話題を提供していました。本当に毎週!

ガールイズマインでのポール・マッカートニーとの共演は洋楽ファンにとってものすごくインパクトが大きい一大ニュースでした。そしてビリー・ジーン、今夜はビートイットが入れ替わりでトップヒットになりマイケルはまさに大ブレイクしていました。

ソロ活動だけではなくジャクソンズでの活動、ドナ・サマー、スティーヴィー・ワンダー、ロックウェルなどへのレコーディング参加、ダイアナ・ロスへの楽曲提供、そんな一挙手一投足をベストヒットUSAで小林克也さんが毎週伝えました。そして再びポール・マッカートニーとのデュオ「セイ・セイ・セイ」がリリースされてトップヒットになる、といった感じ。
聴くだけでも大変なのに、こんなスピードで創作活動を続けていたのが信じられません。

そして、マイケルは次のシングル、スリラーですごい事をやるらしい。
という話題が、ちまたで広がってゆきました。

スリラーは毎日何度聴いてもあきない神アルバムでしたが、さすがに1年近くも聴き続けていますと、、
今からこのスリラーという曲を、マイケルはどうやって発表するのだろうか?
少し疑問にも思いながら、興味津々でそのときを待っていました。

そして83年のクリスマス・イブ、ベストヒットUSAで、スリラーのショートフィルムが本邦初公開となりました。

スピルバーグ映画のようなワクワク、ハラハラ感。
スーパースター・マイケルがゾンビになってしまうこと。
見た事のないダンス群舞。ブレイクダンスを取り入れたゾンビたち。
1本の映画を見たような充実感と脱力感。
今まで聴き古した「スリラー」という楽曲が、立体感を持って、今まで体感したことのないエンタテインメントとして生まれ変わり、体内に入ってゆきました。

ダンスとは無縁だった僕も、取り憑かれたようにビデオを繰り返し、見よう見まねで振りを覚えようとしていました。
そして学校で初めてそれを披露したときの大ウケ。
そのときから僕はダンスに夢中になりました。
おそらくいろんな学校中でこんなシーンがあったのでしょう。
そしてそのときからマイケルは、日本の大衆の心をもつかんだのではないでしょうか。

「どんなお化けよりもゾクゾクさせてあげるよ。」
I can thrill you more than any ghost would ever dare try

スリラーは、その当時はもちろん、今もなお、マイケルに夢中になる入り口として世界中の人たちにインパクトを与え続けています。
スリラーにこんな思い入れがある!こんなエピソードがあるという方、ぜひ投稿お待ちしております!

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文/山際 伸二郎(マイケルやも)
イラスト/Hitomi